現代版の全国武者修行全国武術交流 
掛け試し稽古会

触れ合う迄の意識と間合いの駆け引き(非接触)という安全性を確保し、
他流武術の皆様との友好的交流を目的とします。
勝敗の優劣を競うことを目的とせず、
各流儀の技術交流を紳士的に行う事が掛け試し稽古会最大の理念です。

発足の経緯と現在

空手発祥の地「沖縄」で空手型の動きを実際の戦いの中でどの様に技を掛けられるか試し合うことを「掛け試し」と言っていた様です。
この「掛け試し」という発想を現代に活かせる様にと空手だけにとどまらず他武術との交流、そして日本各地に掛け試し稽古会の場を設けることで現代における全国武者修行を可能にしたいとの思いで活動を進めております。

2015年2月より発足した掛け試し稽古会。
空手・中国武術・合気道・少林寺拳法・柳生心眼流・ムエタイ・ボクシング・キックボクシング・システマ・総合格闘技…等、多くの武術格闘技の修行者が集い友好的な技術交流の場となっております。

東京から始まった稽古会は理念に共感する方々の協力を得て、東京 横浜 埼玉 名古屋  富山 和歌山 沖縄 北海道と掛け試しの輪が広がりを見せており、今後もこの交流の輪を更に広げて参りたいと思っております。

百人組み手の境地へ

通常の定例会では2分50ラウンドを目安に空手の連続組手や剣道の立ち切り稽古に近い状況を意図的に作り出しています。合宿では100人掛け試しを行います。
100人を行った後の達成感と得られる経験は非常に大きな財産となっております。

日常の稽古では時間的な制約がある為に追求しきれなかった領域にこの稽古会によって突入し、肉体と精神の限界を越えてから初めて余計な動きが抑えられ、効率の良い動きとなり心の集中力を引き出し相手の技の起こりを捉える眼を養えると期待しております。

他流武術との実践交流

同じ突く、蹴る、受ける、崩すといった技法も流派が変わればこんなにも違う使い方があるのかといった新鮮な体験が出来、同門との稽古だけでは得られない経験を積むことが出来ます。

また、他流の良さを学ぶ事で対応策を考える機会が自流の稽古方法を今一度見直すきっかけとなり、好きで始めた自流の良さを再確認し今まで以上に自流を大切に思えるようになります。

約束ごと

安心・安全に他流武術との
交流を図るために、決まりがございます。

  • 一、あいさつ

    手合わせする相手方に自分の名前と修行している武術 格闘技の名(空手何々流の⚪⚪です。中国武術形意拳の⚪⚪です。等)と伝え、顔と名前と修行している流儀を覚えてもらえるようにしています。

    3:58〜
  • 一、いただきました

    掛け試し中に相手の技が確実に入ったと感じた時(怪我を防ぐため寸前で止めているもしくは軽く当て止めされた)には、正直に「いただきました」と相手に伝えるようにします。ここで我を張り誤魔化して頂いていない事にしてしまうと自身の成長を妨げる因となってしまいます。心 技 体 の「心」の部分が試される時でもあります。

    4:37〜
  • 一、相手を尊重

    そもそも自分がどれだけ質の高い稽古を積んでいてもその実力を計るには相手をしてくれる存在がいて推し量れるという事を忘れないように、お互いに貴方が相手してくれるお陰で成長できます。という他者への尊重が実力を育み合える善き関係となり素晴らしい武友となります。

    3:23〜
  • 一、あらゆる打撃は寸止め

    実際に打撃を強く当てずとも間合いや呼吸の駆け引きの中、一瞬の隙を狙い当たるべくして当たるタイミングと角度が取れた時は当てなくても自分は確実に分かるものです。その状態になった時には打って倒すことも、止めてあげることもこちらの手の中にあります。そんな時に止める事が出来るのが強さの中の優しさとなって現れるのが理想です。打たれたと気付いた方も止めてもらえた事で相手への尊敬が生まれ、次は自分が技を使える様にするぞと決意する事が建設的な掛け試しとなります。

    16:09〜
  • 一、投げきらない

    各流儀の技の中には投げも存在しますが、相手の重心を奪い完全に死に体になっている時に地に投げきる様な事をしてしまうと大きな怪我の原因となってしまいます。その様な状態に持ち込めた時には投げきらず相手を支えて上げる優しさが良質な稽古を続けて行ける気遣いとなります。

    21:26〜
  • 一、緊張感と空間の攻防

    掛け試しの時には安全の為、手にはグローブ、足にはレガースと言った防具を義務付けておりますが、稽古している本人のイメージの膨らませ方で自分にとって危ない状況で身を護るという想定で稽古する事が出来ます。
    例えば、相手の手にはナイフや包丁の様な刃物があると想像するだけで空間の感覚がシビアに変わります。その緊張感の中で如何にリラックスして自分の良い動きが出来るか?自分次第でレベルを上げる攻防も可能になります。

    15:10〜
掛け試し稽古会において趣旨(ルール)や理念をより理解する為、本掛け試し(自由な技の掛け合い)の前、稽古会の前半においてスタートアップ稽古を導入しております。このスタートアップ稽古は稽古中、趣旨(ルール)を守り怪我や事故を防ぐための安全対策ですので必ず参加していただきます。
本掛け試しのみから途中参加は認められません。
参加者の声
掛け試し稽古会の参加者の方から多くのコメントをいただいております。

開催情報

最新の開催情報は、
お近くの都道府県のFacebookページ
よりご確認ください。
「我が県でも開催したい」という有志の方は
こちらからお問い合わせ願います。

よくあるご質問

初心者ですが参加可能ですか?
はい!参加可能です。
初心者から安全に本稽古会の趣旨理念を理解できるようなスタートアップ稽古を始めに行います。慣れるまでは本掛け試しに移行してもお相手にスタートアップ稽古の方法にお付き合い頂ける様に配慮します。
見学はできますか?
見学は出来ますが参加費は頂いております。
関節、組技系の武道を学んでおり、打撃に不慣れなですが参加しても大丈夫でしょうか?
はい!大丈夫です。
むしろ打撃を如何に封じて自分の得意な形に持ち込めるか?と言う所の学びとなるように思います。ただ、寝技は多人数で自由に動いている中なので踏まれたり蹴られたりする危険があるので安全上禁止しております。
入会金はありますか?
ありません。
所属道場には内緒で参加したいのですが大丈夫でしょうか?
きちんと所属道場の先生から許可を頂いてからご参加下さい。
写真や動画には顔出しはしたくないのですが…
今までも事情によりその様な方がおられましたので
事前に確認して写さないようにしておりますのでご安心下さい。
防具やマウスピースは必ずしも必要ですか?
手のグローブや足のサポーター、レガースは義務付けされてます。
マウスピースや金的サポーター、フェイスガードは任意です。
女性ですが1人で参加できますでしょうか?
はい!
今までもそのような方が参加されております。本稽古会の趣旨は触れるまでのやり取りを目指しておりますのでタイミングや間合い呼吸といった男女の力の差でなく感覚の鋭さが必要とされますので一度お試し下さい。
体力が心配で長時間動けるか心配です。途中でも休憩は可能でしょうか?
はい!
休憩の時間も合間に設定しております
例5roundに一度休憩
それ以外でも自由に抜けて回復したら再度入ることが出来ます。
怪我が心配です。危険なことはしませんか?
基本理念が体の接触以前に何が出来るかという稽古会なのでお互いに相手を尊重する気持ちを持って行う事が大切となります。
その為始めにスタートアップ稽古と称して最大限安全性を保てるようにお互いの感覚の擦り合わせを行うようにしております。